特集

戦国ファン必見! 武田信玄、上杉謙信、伊達政宗など人気武将の軌跡を辿る東日本・戦国聖地の旅

日本の歴史の中で、最も多くのファンが存在するといっても過言ではない戦国時代。戦いの史実以外にも、武将にまつわるエピソードなどを感じたい歴史好きによる聖地巡礼は「旅」のきっかけになることも。今回は、戦国時代の戦いの舞台から、武将が育ったゆかりの地をコース仕立てでご紹介します。今も数多く残る歴史の聖地を訪ね、時代を動かしたもののふたちの足跡に思いを馳せましょう。

コース行程

長野駅から北陸新幹線で高崎駅へ向かい上越新幹線に乗り換え、越後湯沢駅から在来線で塩沢駅に行きます。再び越後湯沢駅に戻り上越新幹線で大宮駅に、そして東北新幹線で小山駅へ。最終目的地の仙台駅までは、同じく東北新幹線で向かうコースです。越後湯沢駅から仙台駅までは高速バスや車で向かうこともできるので、行程に合わせて交通機関を変えるのも手です。

武田信玄と上杉謙信の戦いで有名な長野市「川中島古戦場史跡公園」

長野市付近は、古来より断続的に戦乱が起きてきた地域であり、戦乱期には木曾義仲の旗揚げに近隣豪族が、2派に分かれて若里(市村)付近で争った源平合戦の前哨戦である市原合戦や、木曾義仲の旗揚げを鎮圧するために越後から大軍を率いて乗り込んだ城氏を、篠ノ井横田で撃退した横田河原の戦いなどの舞台にもなりました。戦国時代に入ると、武田信玄と上杉謙信が12年の間で計5回の争いをした川中島の戦いが起き、その武田氏を滅亡させた織田氏の瓦解により生じた天正壬午(てんしょうじんご)の乱などの影響もあって、川中島四郡の支配者がめまぐるしく入れ替わり市域や近隣が荒廃したといわれています。この川中島古戦場に開設した公園が川中島古戦場史跡公園で、武田信玄と上杉謙信の一騎討ち像(写真)が飾られています。

長野市の戦国時代の聖地ならココへ!
川中島古戦場史跡公園
 「川中島の戦い」とは、1553(天文22)年~1564(永禄7)年の12年間、5回にわたる伝説の合戦の総称です。宿敵である甲斐の武田信玄と越後の上杉謙信が、犀川(さいがわ)と千曲川(ちくまがわ)が合流する地点・川中島が越後と信濃を結ぶ交通の要所だったこと、肥沃で豊かな土地であったことから、北信濃の支配権を巡って争いましたが、長い戦いにもかかわらず勝敗はついていないとされています。1561(永禄4)年の第四次合戦の激戦が広く知られているため、その戦場となった地名から、ほかの場所で行なわれた戦いも含めて川中島の戦いと呼ばれています。この戦いの舞台となった川中島古戦場史跡公園では、信玄・謙信との一騎討ちで三度斬りつけ軍配団扇(ぐんばいうちわ)に七つの傷が残っていたことから、三太刀七太刀(みたち・ななたち)の碑が立てられていて、ほかにも執念の石(写真)や、400年を経て巨大に成長した巨木・逆槐(さかさえんじゅ)を見ることができます。 アクセスは、上信越自動車道【長野IC】から車で約5分、JR長野駅(善光寺口)3番乗り場からアルピコ交通バス古戦場経由松代行で川中島古戦場下車すぐ(乗車時間約20分)です。

DATA

名称:川中島古戦場史跡公園
住所:長野市小島田町1384-1
川中島古戦場史跡公園

上杉謙信、武田信玄の禅の師・雲洞庵十世北高全祝がいた南魚沼市「曹洞宗金城山雲洞庵」

南魚沼市は、戦国から江戸時代に活躍した武将・直江兼続の故郷として有名ですが、豪雪地帯でありながら多くの史跡を残す町でもあります。1600(慶長5)年に上杉景勝(うえすぎかげかつ)の家老・直江兼続が、徳川家康の命を受けて上杉家との交渉に当たっていた西笑承兌(さいしょうじょうたい)に送った書簡「直江状」の複書が展示されている「直江兼続公伝世館」や、上杉謙信ゆかりの城跡「坂戸城跡」などが人気のスポットです。特に、上杉景勝や直江兼続が学び、上杉謙信、武田信玄の禅の師としても知られる雲洞庵十世北高全祝がいた「曹洞宗金城山雲洞庵」(写真)は、「川中島の戦い」に大きく影響する場所でもあります。

南魚沼市の戦国時代の聖地ならココへ!
曹洞宗金城山雲洞庵
 今から1300年前の奈良時代に、時の内大臣藤原房前(ふじわらのふささき)の母親が当地に湧き出る霊泉で多くの人々を救い、ここに庵を結んだとされる「曹洞宗金城山雲洞庵」。その菩提を弔うため藤原房前(祖父は大化の改新で有名な藤原鎌足)が717(養老元)年に、薬師如来を本尊とする「金城山雲洞庵」を建立したのがその起源とされています。室町時代の永享年間、同庵は関東管領を務めた上杉憲実(うえすぎのりざね)によって禅寺として再興され、後に27の末寺をもつ大寺院となり越後四箇之道場の一つに数えられました。上杉謙信、武田信玄の両雄に、戦で民百姓が苦しまないため戦場を川中島にすることや塩を武田側に送ることを勧めたのも当庵の十世北高全祝だといわれています。江戸時代に再建された本堂(写真は内陣)は、新潟県出雲崎(いずもざき)の小黒甚内を棟梁とする大工群の手によるもので、間口14間、奥行10間半の本堂は、近世寺院建築の最も優れたものとされ新潟県の文化財にも指定されています。アクセスは、関越自動車道【塩沢石打IC】または【六日町IC】から車で約15分、塩沢駅または六日町駅から車で約10分です。

DATA

住所:新潟県南魚沼市雲洞660
曹洞宗金城山雲洞庵

徳川家三百年の安泰の道筋をつけた重要な軍議、小山市「小山評定跡」

小山市の歴史は古く平安時代末期、平将門の乱を平定した藤原秀郷(ふじわらのひでさと)の一族が小山氏を名乗り土着したのが始まりとされます。中世に入ると小山氏の領土も広大し大きな影響力を持ちますが、1380(康暦2)年に宇都宮氏と対立すると、鎌倉公方足利氏満と戦闘状態となり滅亡に追い込まれます。その後、結城家が名跡を継いで小山氏を名乗り戦国時代まで小山市周辺を支配しますが、戦国時代末期に北条氏の旗下に入り、豊臣秀吉の小田原征伐で後北条氏が滅亡するとともに小山氏は改易となります。そして1600(慶長5)年、徳川家康は7月24日、上杉景勝を討伐するために会津(福島県)に向かう途上、下野国小山に本陣を置きました。その時、石田三成挙兵の報が入り、翌25日、急遽家康は本陣に諸将を招集して軍議を開き、「このまま上杉を討つべきか、反転西上して石田を討つべきか」を話し合った「小山評定」が開かれたとされています。この跡とされるのが、「小山評定跡」(写真)です。

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小山評定跡
 美濃国関ヶ原(岐阜県)に東西両軍20万の大軍が相まみえて天下分け目の一大決戦が行われ、家康率いる東軍が勝利。関ヶ原の戦いの直接の勝因は、西軍小早川秀秋らの土壇場の寝返りといわれていますが、西軍が当初から足並みが乱れていたのに対し、東軍は固く結束していて、東軍にこの結束をもたらしたのが「小山評定」であり、歴史上最も重要な軍議の一つと評されています。小山市役所の敷地内にある「小山評定跡」近くには、徳川将軍家の日光社参の際の休憩・宿泊所として建てられた「小山御殿」があったとされ、現在は「小山御殿広場」(写真)として市民の集いの場になっています。アクセスは、小山駅西口から祇園城通りを西へ徒歩約10分です。

DATA

住所:栃木県小山市城山町1丁目
小山評定跡

仙台藩祖・伊達政宗公が眠る霊屋、仙台市「瑞鳳殿」

戦国大名として政治・軍事面での活躍が広く知られる伊達政宗。1600(慶長5)年の関ヶ原の戦いでは、勝利を収めた徳川軍に加勢。翌年から青葉山(仙台市青葉区)で城の建設を開始し、仙台藩が成立します。城下町も整備し、東北地方最大の都市・仙台の礎を築き、米の生産量を基に領地の規模を表す石高(こくだか)で、仙台藩は62万石。これは、「加賀(現在の石川と富山)100万石」の前田氏、約73万石の薩摩藩(現在の鹿児島)の島津氏に次いで3番目の規模だったといわれています。奇抜な戦略と数々の武功によって、「独眼竜」の異名とともにその名を全国にとどろかせ、料理や和歌にも精通する⽂化⼈としても有名な伊達政宗を始めとした伊達家三藩主の霊屋が「瑞鳳殿」(写真)です。仙台市内にはほかにも、伊達家寄贈の文化財が見られる仙台市博物館や、伊達家の要塞・仙台城跡など、ゆかりの地が多く残っています。

仙台市の戦国時代の聖地ならココへ!
瑞鳳殿
 1637(寛永14)年に建立された伊達政宗公の霊屋瑞鳳殿は桃山の遺風を伝える豪華絢爛な廟建築で、1931(昭和6)年に国宝に指定されるも戦災によって焼失。現在の建築は1979(昭和54)年に再建されたものです。敷地内には、二代、三代の霊屋のほか、発掘調査の資料を展示する資料館があります。毎年10月には政宗公の尊像(写真)が見られる、秋の瑞鳳殿特別御開帳が行われるほか、紅葉やライトアップなど四季を通してイベントも開催されているのでチェックしてみてください。アクセスは、東北自動車道【宮城IC】から車で約15分、仙台駅からタクシーで約10分、JR仙台駅西口バスターミナル16番乗り場るーぷるバスで「瑞鳳殿前」(乗車時間約15分)にて下車、徒歩約7分です。

DATA

住所:宮城県仙台市青葉区霊屋下《おたまやした》23-2
瑞鳳殿

歴史が動いたその土地で、ロマンを感じて思いをはせる旅

今から400~500年も前の戦国時代。現在に残された資料などから読み解く歴史もおもしろいですが、実際にその地に足を向けると見える「歴史の面影」があるかもしれません。ぜひ戦国時代を想像しながら、歴史ロマンを大いに楽しんでみてください。

旅行などでお越しの際には、居住地並びに行先の地域の自治体が求める要請内容、国の新型コロナウイルス感染症対策サイト等を必ずご確認ください。
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