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私の上司にもぜひ見習っていただきたい ゆかりの地を巡って部下思いの政宗公を知る【仙台市の旅#1―伊達政宗編】

意外な名物から興味を引く観光スポットまで、東日本にはまだ知られていない魅力がたくさん。実際につなぐ旅編集部が東日本の市町村を訪れて、「ワクワクする」シーンを体験レポート。今回は宮城県仙台市の旅の様子をお届けします!

東北の玄関口、仙台駅。東北最大の街で伊達政宗が有名、ほかにずんだもち、牛タン、冷やし中華などグルメも豊富なイメージがあります。今回もいろいろなものに出会えそうで楽しみです。
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約1時間で仙台に到着!

大宮駅から仙台駅までを走る新幹線には、ノンストップで行ける「はやて」「はやぶさ」や各駅停車のような「やまびこ」などいろいろな種類があります。今回私が乗った「はやぶさ」は仙台までひと駅ということで、約1時間であっという間に着いてしまいました。早~。車内には観光客っぽい方からビジネスマンまでさまざまな方が乗っていて、仙台は旅行にも仕事にも行きやすい距離なんだなと感じます。

ついさっきまで大宮にいたんだよな…

仙台駅には大きなペデストリアンデッキが設置されていてとても印象的。駅を起点にパルコやロフトなどのビルとつながっていてショッピングもしやすいし、高架なので安全に歩けます。とにかく広くて立派なペデストリアンデッキなので、橋好きや立体道路好きの人は一見の価値ありです。

仙台駅西口側。平日のお昼頃でしたが、たくさんの人が歩いていました

ペデストリアンデッキ上にあったモニュメントは、仙台駅東口側で使われていた旧駅名標なんだそう。モニュメント前や横で写真撮影している人も多かったです

伊達男・政宗の霊屋はさすがの豪華絢爛ぶり!

写真提供:公益財団法人瑞鳳殿

「仙台」と聞いて思い浮かべるものの一つが伊達政宗。ということで、政宗が祀られている「瑞鳳殿(ずいほうでん)」と、居城にしていた「仙台城(青葉城)」に向かうことにしました。バスのルートとしては、先に瑞鳳殿に行くのがおすすめ。この2ヵ所へのアクセスは、仙台駅から出ている観光バス「るーぷる仙台」が便利です。レトロなデザインのバスが可愛い。

バスの色はいくつかあり、私が乗ったのはグリーン系

ひと目で分かる、るーぷる仙台用のバス停

瑞鳳殿は政宗の霊屋(魂を祀っている場所)。1637年に建てられ、桃山文化の遺風を伝える豪華絢爛な廟建築として1931年に国宝に指定されました。残念ながら戦災で焼失してしまいましたが、現在は再建されています。

バス停から本殿までは徒歩10分くらい。本殿は写真奥の山の中にあります

体感で斜度45度くらいある坂を上り、石段を上がりきったところ。息を切らしながら撮影

中心部からバスで10分足らずの場所とは思えないほど木々が生い茂っていました

まず目に入ったのは涅槃門。悟りの境地に達した者だけが通れる、魂が眠る場所へ通じる門です。ふだん正面の門は閉められているため、私のような観光客は横の門から中に入りますが、伊達家の家臣の子孫の方々が参拝するときのみ正面の門が開くのだそう。

私は横の赤い門をくぐりました

唐獅子や牡丹の意匠を発見。麒麟のモチーフもありました

瑞鳳殿は思わず「おお…」と声が漏れるほど艶やか。再建されたものとはいえ、この彩色美は派手好きだったという政宗らしさを感じます。こんな立派な本殿を建ててくれるなんて、家臣たちから相当慕われていたことが伝わってきます。私のお墓もド派手のキラキラにしてもらいたい。
 本殿には瑞鳥(ずいちょう/鳳凰)と呼ばれるめでたい鳥や、飛天(天女)などさまざまな彫り物がたくさん。門然り本殿然り、霊屋とは思えないほど「めでたい」モチーフが飾られていますが、これは「悟りの境地に達した=極楽浄土に行ける」ということの証なのだそう。なるほど、死後の先にも幸せを見出していたんですね。

実際にこの下に政宗の遺骨が眠っていたのだそう

瑞鳥は左右に配されていて、「あ・うん」の口の形をしているので要注目

本殿のすぐ下にあった瑞鳳殿資料館。政宗の再現された顔や埋葬品が展示されていました

DATA

瑞鳳殿
住所:宮城県仙台市青葉区霊屋下23-2
休館日:12月31日(全館休館)、1月1日(瑞鳳殿のみ開館。感仙殿、善応殿、資料館は休館)
HP:https://www.zuihoden.com/
アクセス:JR仙台駅からるーぷる仙台「瑞鳳殿前」バス停下車

伊達政宗は、家臣や町人を大切にする良いリーダーなのでは?

三日月の前立てがかっこいい 写真提供:宮城県観光戦略課

瑞鳳殿からるーぷる仙台で一区間(バス停一つ分)で仙台城址へ。仙台城の建物そのものは残っておらず、城跡が残っているのみ。有名な政宗の騎馬像もここにあります。
 仙台城址には「青葉城資料展示館」という資料館があり、伊達家にまつわるさまざまな展示物を見ることができます。今回は特別に学芸員の大沢慶尋さんと一緒に回らせてもらいました。
 まず資料館に入って一番最初に目に飛び込んでくるのが政宗の具足。胴が黒漆塗りの5枚の鉄板で構成されているのですが、その胴の部分に小さなへこみがあります。

右から2つ目の具足の胴部分に小さい傷がある

オレンジの丸の中の、赤いライトの少し下のあたりです

これは試し撃ちをしたときの弾丸の跡で、実戦に耐えられるのかをチェックしていたのだそう。今でいう品質管理みたいなもので、一定の品質が保たれることで戦死の可能性を下げられます。私が家臣だったら、「主君は家臣たちの命のことをしっかり考えてくれてる!」と感動して一生をささげようと思ったはず。きっと政宗は家臣たちからの信頼が厚かったのでは。
 資料館には自筆の書状も展示されています。この時代、書状は代筆が主でしたが、政宗は自身で筆をとっていました。本人が書くことで相手に「私は本気だ」という誠意、真心が伝わりやすかったのかもしれません。

政宗直筆の書状

仙台城には「崖造り」といわれる、清水寺の舞台のように崖にせり出した部分があったと考えられています。大沢さんによると「ここから城下町(現在の市街地方面)が見えるのはもちろんですが、城下町からも崖造りの様子が見えたんです。城下町で暮らす人々に“城主は元気にやっているよ、いつも見ているよ”とアピールするためでもあったと思います」とのこと。「城主が自分たちのことをいつも気にかけてくれている」と分かったらうれしいし、日々の生活にも精が出そうです。

仙台城の模型。光っているところが崖造り

イメージ図。確かに清水寺みたい 写真提供:青葉城資料展示館

館内のCGシアターでは、ハイビジョンで仙台城のCG映像を見ることができます。最新の発掘成果、研究成果を反映し、本丸の内部や大広間を再現。実際に仙台城の跡を見てから鑑賞すると「あのあたりにこんな感じの広間があったのか」ととてもイメージしやすい! また、解説のキャラクターの声に聞き覚えがあるな…と思っていたら、なんと声優の若本規夫さんの声でした。「サザエさん」のアナゴさん役を務める方…!

建物が現存していないからこそぜひ見てほしい 写真提供:青葉城資料展示館

併設のおみやげ屋さんでは、政宗公グッズやお菓子などを販売していました。おみやげ屋さんのスタッフさんに尋ねると、一番人気は御城印だそう。伊達家の家紋と三日月がデザインされていてかっこいい。

御城印集めをしていなくても記念にほしくなる

2階の窓には仙台七夕の飾りが見えました

DATA

青葉城資料展示館(青葉城本丸会館)
住所:宮城県仙台市青葉区川内1(仙台城本丸跡)
休館日:12月から3月までは毎週水曜日休館
HP:https://honmarukaikan.com/
アクセス:JR仙台駅からるーぷる仙台「仙台城跡」バス停下車

現代に伊達政宗がいたら、すごくモテそう

瑞鳳殿と資料館を回る中で伊達政宗の人柄や考え方が垣間見え、思わず「今、政宗が生きていて一緒に働いたらどんな感じなんだろうな」と考えてしまいました。きっと部下(私)を大切にする、良いリーダーだったんじゃないでしょうか。派手好きだから、スーツもきっとおしゃれに着こなしたりして…女性人気が大変なことになっちゃうかも!?
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伊達家の家紋の一つ「九曜紋」があしらわれた街灯と旗

歩行者用信号のところにも小さい政宗がいた
旅行などでお越しの際には、居住地並びに行先の地域の自治体が求める要請内容、国の新型コロナウイルス感染症対策サイト等を必ずご確認ください。
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