日本が誇るこけし、赤べこ、刀、織物、人形の伝統工芸の技に触れる旅の紹介です。その土地に伝わる歴史、継承される技術を学びながら、実際に制作体験ができる施設を巡る東日本の旅です。世界に一つだけの自分の作品を作りながら、その土地のグルメも楽しみたいですね。
仙台駅から出発、東北・北海道新幹線で郡山駅に向かい在来線に乗り換え会津若松駅へ、そして高速バスと在来線で北三条駅へ向かい、さらに新幹線と在来線で塩沢駅へ、最後に新幹線で大宮駅へと南下するルートです。時間帯によって新幹線や高速バス、そして在来線など最適な交通手段が異なるので、行程に合わせて行き方は変更しましょう。仙台駅から会津若松駅の乗り換え地点である郡山駅や、北三条駅へ向かう途中で降りる新潟駅、そして塩沢駅までに乗り換える長岡駅でそれぞれの町を散策することもできるので、地元グルメを楽しんだり観光スポットに立ち寄ってみてもいいですね。
宮城の伝統工芸品・こけしの絵付け体験ができる仙台市「玩愚庵 こけし屋」
仙台市は人口100万人以上を有する大都市でありながら、自然と調和した「杜の都」としても知られています。市内を流れる広瀬川、そして定禅寺通のケヤキ並木といった美しい自然も魅力で、市内中心部も緑にあふれ、木々が生い茂る通りや公園がたくさんあるのが特徴です。また牛たんや郷土スイーツのずんだなど、ご当地グルメでも知られています。そんな仙台の名物の一つとなっているのが「こけし」です。東北固有の伝統工芸品であるこけしは、江戸末期ごろ、東北地方の温泉地において子供へのみやげ品として生まれたものと伝えられています。
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玩愚庵 こけし屋
会津を代表する民芸品・赤べこの絵付け体験ができる会津若松市「手作り体験ひろば 番匠」
鶴ヶ城や白虎隊に代表される歴史・伝統・文化が今に息づく会津若松市。磐梯山や猪苗代湖など豊かな自然に囲まれ、歴史を感じさせる老舗の商店や蔵、歴代藩主が愛した風情ある御薬園(庭園)など名所・旧跡も多いのが特徴です。また、竹久夢二や与謝野晶子に愛された名湯・東山温泉と芦ノ牧温泉の2つの温泉があり、国の伝統的工芸品に指定されている会津漆器や清酒などの伝統産業も盛んです。なかでも木型に和紙を貼り、型抜きしたものに強度を持たせるために下塗りをして、黒や白で絵付けした張り子人形「赤べこ」(写真)は、「幸運を運ぶ牛」として今でも多くの人に親しまれています。
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手作り体験ひろば 番匠
古くから伝わる鍛冶職人の技を体験できる三条市「三条鍛冶道場」
新潟県のほぼ中央に位置している三条市。市街地から車で40分ほどのところには、八木ヶ鼻(やぎがはな)温泉など自然を楽しみながら入浴できる市内の日帰り温泉が、同じく車で30~40分ほど行けば日本海に沈む鮮やかな夕日を望むこともできます。また三条市は「ものづくりのまち」としても知られ、金属製品製造業を中心とした中小企業の集積地となっています。その産業の基礎となった鍛冶の技術(写真は和釘づくり)は、現在も広く地域に根づいています。
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三条鍛冶道場
奈良時代から継承される織物体験を! 南魚沼市「塩沢つむぎ記念館」
「日本一」の評価を受ける南魚沼産コシヒカリの産地で、日本有数のスキー観光地として知られている南魚沼市。市内にはいくつも温泉や銭湯があり、源泉かけ流しの六日町温泉をはじめ、五十沢(いかざわ)温泉や浦佐温泉など、市内各所に温泉が点在しています。また市内の塩沢地域は、織物の産地でその歴史は古く、1,200年前の奈良時代、天平年間に織られた塩沢の麻布が正倉院(奈良県)に保管されています。この麻織物(越後上布)の技術を絹織物に取り入れたものが塩沢紬で、1764~71年(明和年間)のころに創られたと伝えられています。写真は伝統的な塩沢紬の工程の一部である機織り体験の様子です。
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塩沢つむぎ記念館
日本初の人形専門公立博物館! さいたま市「岩槻人形博物館」「にぎわい交流館いわつき」
東京から20~40km圏内という都会としての側面と、見沼田んぼや荒川河川敷などの豊かな自然のある昔ながらの街という側面を持つさいたま市は、関東平野のほぼ中央に位置しています。地形的には山地や丘陵がほぼないというのが大きな特徴で、気候は1年を通して穏やかです。さいたま市の東部に位置する岩槻は、徳川家の譜代大名が治める岩槻藩の城下町として、また、江戸と日光東照宮を繋ぐ日光御成道の宿場町として栄えました。岩槻城の城跡に整備された岩槻城址公園、岩槻藩の藩校「遷喬館」、城下に時を告げた「時の鐘」など様々な史跡が点在しています。また、岩槻は職人の町としても知られています。雛人形をはじめとする衣裳着人形や木目込人形、だるま、組紐、神棚などの手工芸品が製作され、なかでも、人形は高度経済成長期に日本有数の産地に成長し、岩槻の名を全国に知らしめました。現在でも、町を歩くと人形店や工房の看板が目に留まり、「人形のまち」の風情が感じられます。写真は岩槻人形博物館で開催されているワークショップの様子です。
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日本古来から伝わる伝統工芸を体験する、自由研究の旅
日本を代表するそれぞれの伝統工芸。歴史や、制作工程を見られるのも旅行の醍醐味です。現在でも継承しているその土地で、実際に自分だけの作品を作ってみられる貴重な旅、
大人の自由研究を楽しんでみてください。
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