白鳥などの渡り鳥と冬の絶景を眺める！東日本を巡る旅

2024年1月 9日 12:00 更新

文●栗山春香　マップ●小林美和子

ウィンタースポーツ、雪景色を見ながらの温泉、冬グルメを楽しむなど、冬の旅行の目的はさまざま。今回は、この冬の時期にしか見られない渡り鳥、特に白鳥が訪れる冬の絶景スポットを巡るコースです。防寒対策はもちろんのこと、餌やりなどについては各地のルールに従いましょう。

盛岡駅から東北新幹線で郡山駅へ、高速バスで会津若松駅まで向かいます。さらに高速バスで新潟駅へ、在来線で三条まで向かうコースです。雪のシーズンは交通機関も遅延や変更が発生しますので、事前に確認して移動するようにしましょう。

湖畔にはスポーツ施設、水生植物園、温泉までそろう！季節ごとの楽しみ方満載の盛岡市「御所湖」

かつては南部藩20万石の城下町として栄えてきた歴史がある盛岡市。国の史跡にも指定されている盛岡城跡や明治時代に建てられた岩手銀行赤レンガ館、寺院が並ぶ寺町通りなど、レトロな雰囲気が味わえます。盛岡三大麵を代表とした食文化や散策スポットも豊富な盛岡ですが、温泉街「盛岡つなぎ温泉」（写真）も楽しめる御所湖をご紹介します。

盛岡市の冬の絶景スポットはココ！

御所湖

　御所湖は、雫石川をせきとめて作ったダム湖です。湖畔にはスポーツ施設、水生植物園、南部曲り家などがあり気軽にレジャーが楽しめます。春には満開のコスモス（写真）、冬は凍った御所湖畔に建つ舟越保武氏作のシオン像と、雪景色の岩手山がフォトスポットとして人気です。また、盛岡市内から車で約30分、「盛岡の奥座敷」と呼ばれる盛岡つなぎ温泉では日帰り入浴も楽しめます。御所湖は白鳥飛来地としても有名で、毎年12月中旬から２月半ばまでの厳冬期をここで越冬するので、冬景色と白鳥の風景も見られます。

DATA

住所：岩手県盛岡市繋湯の舘近辺
WEB：盛岡つなぎ温泉観光協会

2羽の白鳥が向き合った♡を見られたらラッキー！冬の恋愛パワースポット・会津若松市「崎川浜」

会津若松市は、桜や紅葉の時期に並んで雪景色も人気です。真っ白な雪の中に瓦の赤色が目立つ鶴ヶ城、冬季のみ会津藩の家老屋敷を特別公開している会津武家屋敷、国の登録有形文化財で源泉かけ流し風呂認定の温泉宿・会津東山温泉など観光スポットも豊富。仕込みの本番を迎える酒蔵では、見学ができるところもあります。今回は磐梯山の雪景色が美しく見られる、「崎川浜」（写真）をご紹介します。

会津若松市の冬の絶景スポットはココ！

崎川浜

　「崎川浜」は猪苗代湖の西岸にあり、会津磐梯山を一望する絶景ポイントです。透明度の高い猪苗代湖と自然の砂浜は、季節を問わず雄大で清々しい景色を見せます。夏はバーベキューや湖水浴、水上バイクで賑わい、冬の晴れた日は白鳥と雪化粧の磐梯山、青く輝く湖の美しい世界が現れます。そして冬の風物詩の一つが白鳥で、2羽の白鳥が対面で向かい合うと頭から首にかけて「♡（ハート）」の形ができるのですが、この「ラッキーバード」（写真）を見ることができたカップルは永遠の愛で結ばれると言われています。

DATA

住所：福島県会津若松市湊町地内
WEB：崎川浜

秋から白鳥やカモ、冬には新たな渡り鳥が訪れる！大自然に囲まれた水鳥の楽園・新潟市「佐潟」

新潟市は悪天候でも楽しめるスポットが充実しているのが特徴です。遊んで学べる新潟市水族館マリンピア日本海、日本海側最大級のプラネタリウムがある新潟県立自然科学館、鮮魚や特産品がそろう新潟ふるさと村など、冬の寒い時季でも安心して楽しめる施設など豊富ですが、冬の厳しい寒さの時期にしか見られない絶景スポット「佐潟」（写真）をご紹介します。

新潟市の冬の絶景スポットはココ！

佐潟

　新潟市の中心部から西へおよそ20㎞、砂丘と砂丘の間のくぼ地に水が溜まってできた潟湖「佐潟」（写真）。秋頃から白鳥やカモの仲間が北国からやってきて、写真を撮ろうと多くの人が訪れます。冬は角田山の頂に雪の化粧が施され、モノトーンの世界に染まる頃、張りつめた空気の中を北風に乗ってやってくる渡り鳥。優美な姿と裏腹に、その鳴き声、力強い羽ばたきからは生命の躍動が伝わってきます。

DATA

住所：新潟県新潟市西区赤塚5404番地周辺
WEB：佐潟公園

地元住民の餌付けから始まり、ピーク時には数百羽が越冬！白鳥を間近で見られる・三条市「白鳥の郷公苑」

三条市の冬の楽しみ方は、大自然に囲まれた下田郷での冬キャンプ、八木ヶ鼻の雪景色などがあります。また、ご当地グルメである三条カレーラーメンがおいしい季節でもあるので、ぜひ観光スポット巡りと合わせて楽しみたいです。三条市の冬の楽しみ方の一つ、白鳥が毎年訪れる「白鳥の郷公苑」（写真）をご紹介します。

三条市の冬の絶景スポットはココ！

白鳥の郷公苑

　三条市の五十嵐川に飛来する白鳥を見ることができる「白鳥の郷公苑」。湖や池ではなく、川に白鳥が飛来することは珍しいことだそうで、2013（平成25）年に市の施設としてオープンしました。駐車場が整備され、暖かい部屋から望遠鏡で観察できるのでシーズン中には多くの人が訪れます。日中は近くの田んぼなどに餌を探しに行っているそうですが、早朝や夕方には五十嵐川を悠々と泳ぐ白鳥の姿が見られます。東三条駅からバスで約40分です。