
つなぐ旅編集部が実際に東日本の市町村を訪れて、「ワクワクする」シーンを体験レポート。今回は福島県会津若松市の旅の様子をお届けします!


戊辰戦争の舞台となった鶴ヶ城や飯盛山など歴史を存分に楽しめるプランをご紹介します(グルメ編はこちらから)
電車を降りたらそこは雪国だった

大宮から東北新幹線に乗って約1時間。郡山で在来線に乗り換え、車窓に映る雪景色に目を奪われつつ約70分電車に揺られると会津若松に到着しました。

会津若松駅を出ると、大きな赤べこが目に入ります。そう、ここは赤べこの町。柳津町にある福満虚空藏菩薩圓藏寺を再建する際に赤い牛が資材運びを手伝い、本堂を建てることができたという伝説や、かつて天然痘が流行した時に赤べこが身代わりになり病気から守ってくれると願いを込められたことから、魔除けのお守りとして親しまれているそうです。

駅前のバス停からバスに乗って鶴ヶ城を目指します。会津若松には「ハイカラさん」と、逆回りの「あかべぇ」というかわいいデザインの周遊バスが運行していて、多くの観光スポットを巡ることができます。
会津若松駅から約16分、「鶴ヶ城入り口」バス停で下車して10分弱歩くと目の前に鶴ヶ城が現れます。

この日は地元の人が「けっこう降っているほう」と言うほどの降雪の日。顔にかかる雪を手で払いながら、雪を踏みしめて歩を進めます。積もっている柔らかい雪のところを歩くほうが滑らず、うまく歩くコツだそうです。
でもさすがは会津若松の人気観光スポット、鶴ヶ城。海外からの団体観光客もけっこう居ました。
戊辰戦争では約1カ月に及ぶ激しい攻城戦に耐えた名城として知られる国指定史跡「鶴ヶ城」。明治7年(1874年)に廃城令により天守閣は一度は取り壊されましたが、昭和40年(1965年)に天守閣が再建、平成に入ると茶室や隅櫓も復元され、平成23年(2011年)には屋根瓦が幕末当時の赤瓦にふき替えられ、現存する天守閣では国内唯一の赤瓦の天守とのこと。なお、お堀や石垣は当時のままです。
天守の内部は博物館になっていて、入場料は410円です(各種割り引きあり)。さっそく中に入ってみましょう。

実は1カ所だけ建築時のままの場所があります。それが天守閣を支える石垣であり、江戸時代に塩を貯蔵していた「塩蔵(しおぐら)」です。ひんやりする。
歴代領主の資料や当時の鶴ヶ城を再現したジオラマ(イマーシブシアター)など、歴史に触れられる展示がたくさんありました。一番感動したのは、最上階、5層(いわゆる5階)からの眺望です。まず、狭さにびっくり。お城の最上階ってこんなに狭いんですね。


DATA
鶴ヶ城
住所:福島県会津若松市追手町1−1
HP:https://www.tsurugajo.com/tsurugajo/
アクセス: JR会津若松駅よりバスと徒歩で約15分
会津に行ったら見ておきたい、いや体験しておきたい「会津さざえ堂」
会津若松の歴史にたっぶり浸かり(蒲生家を覚えた)、眺望も堪能し、大満足。次に目指すのは、飯盛山の「会津さざえ堂」。国指定重要文化財でもあるこのお堂へは、鶴ヶ城からはタクシーで10分ほどです。周遊バスで行く場合は、「飯盛山下」バス停から徒歩5分。



飯盛山へ続く「動く歩道」は積雪のため運休。階段も立ち入り禁止でした。普段はお土産物屋さんが並んでいるようですが、この日営業していたのは「あわまんじゅう」を販売している小池菓子舗だけ。わざわざこれ目当てに来る人もいるという人気商品とのことで私も食べてみました。あわの食感が唯一無二で、気に入ってしまい、翌日は6個買ってしまいました。
飯盛山下の駐車場付近から、山を迂回する裏道で「さざえ堂」を目指します。

途中、白虎隊士らが鶴ヶ城を目指して命からがら通ったという「戸ノ口堰洞穴(とのぐちせきどうけつ)」を通りました。少年武士たちの無念に想いを馳せ、せつない気持ちに……。


飯盛山の一部、さざえ堂、戸ノ口堰洞穴を含むエリアは、飯盛家が個人で所有・管理しているそうです。びっくり。この地は元々正宗寺というお寺の境内だったのとか。拝観料は大人400円。会津さざえ堂は、1796年に建立されたお堂で、正宗寺の住職が考案した建物。独特の二重らせん構造により、上りと下りがまったく別の通路になっていて、参拝者がすれ違うことなく安全にお参りができます。この構造を持つ木造建築としては世界で唯一現存するもので、日本遺産である「会津の三十三観音めぐり」構成文化財の1つ。江戸時代末期までは二重らせんのスロープに沿って西国三十三観音像を奉っており、一順することで三十三観音参りができるという庶民信仰の一端を示すお堂なのです。

手すりにつかまりながら、上ります。足を引っ掛ける板がついているのですが、上るのになかなか苦労しました。


頂上に着くと、太鼓橋を渡ります。そうすると今度はスロープを降りるのですが、あら不思議、さっき上ったスロープとは別なんです。

「百聞は一見にしかず」という言葉が頭に浮かびます。説明するのが難しいので、ぜひ現地で体験して頂きたいです。キツネに騙されている気持ちになります。
DATA
会津さざえ堂
住所:福島県会津若松市一箕町八幡飯盛山
HP:https://sazaedo.jp/#/
アクセス: JR会津若松駅よりバスと徒歩で約10分
調子に乗って何往復もしたらちょっと疲れたので、さざえ堂のお隣のカフェ「会津 1/3Cafe」でひと休みすることに。


カウンター席からの眺望にうっとりしながら「さざえ堂」を模したワッフル「さざえ堂ワッフルハーフ フローズンベリー」(800円)と「ホットりんご(会津産)」(650円)を頂きます。最高! 暖かい季節はテラス席がおすすめです。
DATA
会津 1/3Cafe(さんぶんのいちカフェ)
住所:福島県会津若松市一箕町大字八幡弁天下甲1404
HP:https://www.instagram.com/mt_iimori3.1cafe/
アクセス: JR会津若松駅よりバスと徒歩で約10分
赤べこの絵付け体験にチャレンジ
会津若松市の人気エリア、大正浪漫の雰囲気が残る「七日町」も外せません。電車(JR七日町駅)でも周遊バス(七日町駅前停留所)でも行けます。
赤べこの絵付け体験ができると知り、赤べこ関連グッズを販売する「アカベコランド 七日町店」に行ってきました。



蔵の中に一歩入ると、カフェかと錯覚してしまうようなおしゃれなソファが並びます。体験料は1320円で、ベースとなるべこの色を赤と白から選びます。白べこはベースとなる色から塗るため、そのぶん時間がかかるそうです。およその体験時間は赤べこが30~60分、白べこが60~90分とのこと。私は迷わず赤べこを選択。

一番スタンダードな赤べこをお手本にお借りし、先生の「首の周りだけ茶色にするとか少し色を変えるとかわいいですよ」というアドバイスに従うことに。
絵の具をお皿に出して、水をつけた筆で伸ばしていきます。べこの体にある丸い模様(天然痘)を描くのが難しかったですが、失敗してもウェットティッシュで拭けば修正できるので大丈夫。背中の「福」という文字は本来金色ですが、金色の絵の具がないとのことで、黒と黄色を混ぜてそれらしい色を作りました。ちなみに茶色は赤、黄、黒を混ぜて作ります。絵の具を混ぜて色を作るのが意外と楽しい作業でした。

描いたらサーキュレーターの前に置いて乾かし、乾いたら違う箇所を描くのを繰り返して完成です。

不器用なので、実は2時間近くかかりました。
白べこに3〜4時間かけて絵付けをする人も居れば、子どもより熱中してしまうお母さんも居るそう。閉店時間までであればいくら時間を使ってもいいそうです。
完成したマイ赤べこは箱とアカベコランドの紙袋に入れてもらえます。自分が作ったものがきちんとした製品になった気持ちになり、うれしかったです。


DATA
アカベコランド 七日町店
住所:福島県会津若松市七日町8-4
HP:https://akabekoland.com/
アクセス: JR会津若松駅よりバスと徒歩で約6分、電車と徒歩で約10分
末廣酒造でレベチな最高峰吟醸酒を試飲させてもらう
童心に帰った後は、大人の観光も楽しみたいものです。会津若松といえば日本酒も忘れてはなりません。
「アカベコランド 七日町店」から徒歩2分、ハイカラさんバス停「大和町」から徒歩1分の「末廣酒造 嘉永蔵」。創業は嘉永3年(1850年)で、今では全国で行われている「山廃仕込み」という日本酒製造の技法を福島県で初めて確立させた由緒ある酒蔵です。

こちらでは無料で酒蔵見学と試飲ができます。酒蔵見学は予約は不要ですが、開催時間を教えてもらえるので事前連絡がおすすめ。トークが面白く、知識が豊富な、会長で7代目の新城猪之吉さんに案内して頂きました。


見学の後はお待ちかねの試飲タイムです。吟醸酒など数種類を試飲した後に、末廣酒造の最高峰、「玄宰」を200円払って試飲しました。ぎゃー、レベルが違う……。香りがしっかりあるのに水のようにスーッて入ってくる。さすが、令和6酒造年度全国新酒鑑評会で金賞を受賞した大吟醸です。来年のお正月用に買ってしまいました。
スパークリングの日本酒になじみがない頃、先がけて作ったのも末廣酒造さんだそうです。こちらの「ぷちぷち」は過去、アメリカのグラミー賞のパーティーで使われた実績があり、現在もアメリカのほか、スウェーデン、タイ、ドバイに出荷しているそう。なんだかすごい。マッコリは、川崎にある韓国料理屋の店主さんから“本物のマッコリ”の作り方を教えてもらって商品化したそうです。人工的な甘味がなく、これまで飲んできたマッコリとは別物でした。

末廣酒造には、日本酒を使用したシフォンケーキが人気というカフェ「蔵喫茶杏」が併設されています。「玄宰」や「ぷちぷち」がワイングラスで飲めるのも気になります。
DATA
末廣酒造 嘉永蔵
住所:福島県会津若松市日新町12-38
HP:https://sake-suehiro.co.jp/
アクセス: JR会津若松駅よりバスと徒歩で約12分、電車と徒歩で約11分
「赤べこ」ラブになりました
会津若松ではどこに行っても赤べこを見かけました。そしてすっかり「赤べこ」が好きになってしまいました。我が家のテレビの前に鎮座するマイ赤べこを見るたび、首をユラユラさせるたび、再訪を願ってやみません。

































