石川県のほぼ中央に位置する石川県金沢市。地元では「弁当忘れても傘忘れるな」と言われるほど、1日の天気が変わりやすく雨の多い街ですが、5月から6月にかけての梅雨前は、空気もさらりとさわやかに感じられる過ごしやすい時期です。
かつて加賀百万石の城下町として栄えた当時の面影を色濃く残す市内には、加賀友禅や金沢箔、茶道や能楽などの華やかな伝統工芸や芸能がいまも根付いています。その豪華絢爛な金沢を象徴しているのが、毎年6月に行われる「金沢百万石まつり」。市内が一年で最も盛り上がるイベントを、同時開催される兼六園のライトアップと合わせてご紹介します。
初夏を盛り上げる金沢最大のイベント! 総勢2000名以上の豪華絢爛なパレードは圧巻
第72回金沢百万石まつり
金沢の礎を築いた加賀藩祖・前田利家公が金沢城へ入城した1583(天正11)年6月14日にちなみ、毎年6月に行われているのが、「金沢百万石まつり」です。市内最大のイベントの一番の見どころは、総勢2000人以上が約4時間かけて金沢駅から金沢城公園まで行進する百万石行列。今年はパレードのメインとなる前田利家公役を歌舞伎俳優の市川右團次さん、お松の方役を女優の紺野まひるさんが演じ、市の文化財に指定される加賀獅子の獅子舞行列や加賀とび行列なども次々と登場して沿道を盛り上げます。そのほか、約6000人が参加して踊りながら進む百万石踊り流し、裏千家や表千家などがお点前を披露する百万石茶会、加賀宝生による百万石薪能なども見どころ。
DATA
日程:6月2日(金)~4日(日)
会場:金沢市中心部
電話:076-220-2194(金沢市観光政策課)
第72回金沢百万石まつり
幻想的な夜の兼六園が見られる期間限定の貴重なライトアップ
金沢城・兼六園四季物語~初夏の段~
「金沢百万石まつり」に合わせて、「金沢城・兼六園四季物語~初夏の段~」が実施されます。春の観桜期や秋の紅葉の時期など、期間限定で兼六園が夜間無料開放されるイベントで、金沢城公園、玉泉院丸庭園とともに園内のライトアップが行われます。昼とは趣が異なり、光に照らされて幻想的な姿を見せる夜の兼六園は必見です。
DATA
日程:6月3日(土)
会場:兼六園、金沢城公園、玉泉院丸庭園
電話:076-225-1542
金沢城・兼六園四季物語~初夏の段~
6月の金沢に訪れたならぜひ食べてほしいのが、ドジョウの蒲焼きです。近年は食べる人が減っているというものの、古くから金沢ではウナギよりもドジョウが好まれてきたそう。香ばしく独特の苦みが楽しめる金沢人のソウルフードで、金沢の初夏を感じてください。
※写真はイメージです。