多くのスキー場を擁する日本屈指のウィンターリゾート、新潟県南魚沼市。市内には国民保養温泉地に指定される六日町温泉のほか、上の原高原温泉、大沢山温泉など県内随一となる13もの温泉があり、温泉天国としても知られています。冬には絶景の雪見露天が堪能できるとあって多くのスキー客が温泉も合わせて楽しみますが、例年3月下旬~4月上旬まで残る雪が溶け出すころ、街にはスキー客に代わって花見客がやって来ます。
花見客でにぎわうスポットは、「銭淵公園 観桜会」(写真)、「上の原公園」、「かまくら桜が丘公園」など。例年4月上旬から順次見ごろを迎え、市内の和菓子店には花見にぴったりな商品も多く登場します。また、同じころ市内では“春の妖精”とも呼ばれる可憐な花、カタクリも見ごろに。全国的には減りつつあるカタクリの群生地ですが、市内では現在も多くの場所で可憐な花を見ることができます。そこで、今回は市内一のカタクリ群生地がある「坂戸山」も合わせて、春のお花見スポット4か所をご紹介!
艶やかな桜のライトアップも行われる春の風物詩
銭淵公園 観桜会
坂戸山の麓にある市民憩いの公園で行われる春の風物詩が「銭淵公園 観桜会」です。公園内にはソメイヨシノや紅シダレザクラ、オオヤマザクラなど約200本の桜があり、例年見ごろとなる4月上旬~中旬ごろには、桜のライトアップが行われるほか、出店なども登場して大いににぎわいます。日本庭園風の公園内には遅咲きのベニヤエザクラなどもあり、長い期間桜を楽しむことができます。
DATA
住所:新潟県南魚沼市坂戸392
電話:025-788-1703(六日町観光協会)
https://muikamachi.jp/info/muikamachi-sakura/
足湯もある公園内で池に映るソメイヨシノを堪能
上の原公園(お松の池)
菖蒲園やキャンプ場などがある桝形山山麓の「上の原公園」内の、通称「お松の池」も絶景のお花見スポット。人造湖の周囲約1kmに約50本のソメイヨシノが植えられ、例年4月中旬~下旬の見ごろの時期には、多くの花見客が訪れます。公園内では上の原高原温泉の源泉を引いた足湯が楽しめるほか、近くにはカタクリが咲く飯綱山もあります。
DATA
住所:新潟県南魚沼市小栗山字上の原
電話:025-788-1703(六日町観光協会)
https://muikamachi.jp/course/uenohara_park/
国登録文化財の下流にある知る人ぞ知る桜並木
かまくら桜が丘公園
国登録文化財の砂防堰堤がある鎌倉沢川の旧河川敷を活用して作られた公園「かまくら桜が丘公園」では、川沿いに続く桜並木でお花見を楽しむことができます。地元でも知る人ぞ知る穴場の桜スポットで、例年の見ごろは4月上旬~中旬。白やピンクの桜が咲く華やかな雰囲気の中、鎌倉沢川のせせらぎを聞きながらのんびり散策ができるはずです。
DATA
住所:新潟県南魚沼市片田329-15
電話:025-773-6662(南魚沼市都市計画課)
https://www.city.minamiuonuma.niigata.jp/docs/48574.html
国指定の史跡を紫色に染めるカタクリの群生
坂戸山
かつて山城があった六日町のシンボル「坂戸山」は、市内一のカタクリ群生地としても知られています。例年4月中旬~下旬の見ごろの時期には、標高634mの山頂まで整備された登山道の脇で紫色の花を咲かせた“春の妖精”が見られ、多くの登山客が山を訪れます。また、家臣屋敷跡や薬師尾根コースなどに桜並木があり、カタクリと同時に桜を楽しむことも可能です。
DATA
住所:新潟県南魚沼市坂戸
電話:025-788-1703(六日町観光協会)
https://muikamachi.jp/info/katakuri/
雪が溶けたら楽しめるのは花だけではありません。市内の山間部では、春になるとフキノトウやコゴミ、タラの芽などが顔を出し、この時期だけの味覚として食卓に上ります。豪雪地帯ゆえ他の地域よりもエグみが少なくておいしいと評価される旬の山菜を、地元が誇る南魚沼産コシヒカリと一緒に味わって、食の面でも春の南魚沼を満喫してください。
※開花時期は例年の目安です。今年のライトアップなどのイベントの有無は、お出かけ前にご確認ください。