青森県のほぼ中央に位置し、青森湾に面した港町の青森市。江戸時代の開港以来、交通の要衝として栄えた街は、今年開港400年、来年はまちづくり400年を迎えます。それを記念し、市内では「みなとまち・あおもり誕生400年」を祝うさまざまなイベントを、2年間にわたって開催予定。4月27日(日)には、そのキックオフイベントの実施も予定される「第18回AOMORI春フェスティバル」が行われます。
大型ねぶたの運行やよさこい演舞なども行われる“春”の名前が付いた一大イベントですが、市民が長かった冬の終わりを感じるのは、その少し前。例年4月中旬~下旬の桜の開花によって、春の到来を実感します。市内には、合浦公園(写真)、野木和公園、桜川といった桜の名所があり、合浦公園と野木和公園では、例年桜が見ごろを迎える時期に「青森春まつり」も開催。そこで今回は、祭りのメイン会場にもなる合浦公園でのお花見をご紹介します。
満開の桜の向こうに海が見える全国でもレアな絶景を満喫
日本の都市公園100選にも選ばれている市内を代表する公園の「合浦公園」。樹齢400年を超える市指定天然記念物「三誉(みよ)の松」をはじめ、石川啄木や松尾芭蕉らの石碑などが見どころの園内には、市営野球場やテニスコート、茶室、遊具広場などもそろい、市民の憩いの場となっています。公園の北側が砂浜になった海浜公園は夏になると海水浴客でにぎわうほか、春には桜の名所として多くの花見客が来園。園内には約550本のソメイヨシノを中心に、13種類・約630本の桜が植えられ、例年4月中旬~下旬に見ごろを迎えます。園内を彩る薄紅色の桜の向こうに海を望む全国でも珍しい絶景が見られるほか、松と桜の並木通りとなった公園中央の遊歩道もおすすめの撮影ポイント。夜にはぼんぼりが灯り、幻想的な夜桜も楽しむことができます。4月19日(土)~29日(火・祝)には、約570本のソメイヨシノや八重桜が植えられた「野木和公園」(写真下)と共に「青森春まつり」を開催(野木和公園の会期は、4月22日(火)~29日(火・祝))。多くの露店が登場するほか、夜間ライトアップや花火の打ち上げなどが行われ、春の訪れを盛大にお祝いします。(※桜の開花が早まった場合には合浦公園会場のみ、4月17日(木)・18日(金)に準まつり体制として、ボンボリの点灯と露店の出店が行われます)。
合浦公園
DATA
住所:青森県青森市合浦2
電話:017-741-6634
https://www.city.aomori.aomori.jp/shisei/machizukuri/1005842/1005912/1005916.html
青森でお花見を楽しむならぜひ味わってほしいのが、陸奥湾沿岸で獲れるトゲクリガニ。ちょうど桜が咲くころに旬を迎えるため、地元では“花見ガニ”“桜ガニ”とも呼ばれていて、お花見時の名物として市民がお花見会場に持ち込んでよく食べています。県外ではあまり流通していないので、市内を訪れた際は、甘くて繊細な身と濃厚な味わいのカニ味噌を、満開の桜と共に堪能してみてください(※公園内でカニの販売は行っていません)。
- 開花時期は例年の目安です。イベントの開催時期や内容は、変更の可能性がありますので、お出かけ前にご確認ください。