JR秋田駅からほど近い中心市街地に人気スポットが集中し、コンパクトな観光を楽しめる秋田県秋田市。駅から歩いて行ける距離にある千秋(せんしゅう)公園では、例年7月~9月中旬の早朝から午前中にかけて、お堀のハスが花を咲かせます。昨夏には浮桟橋タイプの遊歩道も開通。水面を埋め尽くす白やピンクのハスの中を歩く、この時期だけの絶景も堪能できます。
ハスの花が見ごろを迎える夏、市内では盛大なお祭りが次々と開催。7月20日(日)・21日(祝)の「土崎港曳山(つちざきみなとひきやま)まつり」、8月3日(日)~6日(水)の「秋田竿燈(かんとう)まつり」(写真)と、国の重要無形民俗文化財に指定される歴史あるお祭りが続き、山の日の8月11日(祝)に行われる「秋田市夏まつり雄物川(おものがわ)花火大会」が、秋田の夏を締めくくります。今回は、“秋田市の三大夏まつり”と称されるこの3つのお祭りをご紹介。
武者人形を飾った曳山が練り歩く迫力満点の一大行事
市内に本格的な夏の到来を告げるお祭りとして、毎年7月20日・21日の2日間行われているのが、土崎神明社祭の曳山行事である「土崎港曳山まつり」。国の重要無形民俗文化財指定に加え、ユネスコ無形文化遺産にも登録されている由緒あるお祭りのメイン行事です。正面に勇壮な武者人形を飾り、裏面に社会を風刺した個性あふれる“見返し”を積んだ約20台の曳山が、「ジョヤサ」の掛け声に合わせ、車輪をきしませながら練り歩く様は壮観。提灯を灯して町内を進む、幻想的な夜の戻り曳山も見どころの一つです。
土崎港曳山まつり(土崎神明社祭の曳山行事)
DATA
日程:7月20日(日)・21日(祝)
会場:秋田市土崎港・本町通り
電話:018-845-2264(実行委員会)
https://tutizaki-hikiyama.com
夏の夜空を照らす竿燈が一斉に立ち上がる瞬間は感動必至!
続いて、毎年8月3日~6日の4日間にわたって開催されるのが、東北三大祭りの一つにも数えられる「秋田竿燈まつり」。真夏の病魔や邪気を払う「ねぶり流し」が由来とされる約260年の歴史をもつお祭りで、たくさんの提灯を吊るした竿燈(かんとう)を操りながら町を練り歩く、秋田の夏の風物詩です。最大で高さ12m、46個の提灯が吊るされた約50kgもの巨大な竿燈を、差し手と呼ばれる演者が手の平や肩、額、腰で巧みに支え、技を披露するパフォーマンスは圧巻! 約1万個もの提灯を灯した約280本の竿燈が一斉に立ち上がり、幻想的な雰囲気に包まれる夜本番はもちろん、技の正確さや美しさを競い合う昼竿燈(妙技大会)も見ものです。
秋田竿燈まつり
DATA
日程:8月3日(日)~6日(水)
会場:竿燈大通りほか
電話:018-888-5602(実行委員会)
https://www.kantou.gr.jp
約4000発の花火が打ち上がる三大夏まつりのフィナーレ
三大夏まつりのトリを飾るのが、例年10万人の見物客で盛り上がる「秋田市夏まつり雄物川花火大会」です。1988(昭和63)年の初開催から今回で第38回を数え、今年は“華咲くあきた 光のファンタジア 38th”をテーマに開催。秋田大橋〜JR羽越本線鉄橋の間の雄物川河川敷を舞台に、特大のスターマインなど約4000発の花火が夏の夜空を華やかに彩ります。雄物川キラキラパッションと題したオープニング花火から始まる、三部構成・約45分間のエンターテイメントショーは、クラウドファンディングによる有料席も用意。
秋田市夏まつり雄物川花火大会
DATA
日程:8月11日(祝)
会場:雄物川河川敷
電話:018-888-8080(実行委員会)
https://www.city.akita.lg.jp/kurashi/kyodo-chiiki/1005328/1004260/1009704/1009699/1047070.html
三大夏まつり観覧時など、夏の秋田巡りのお供におすすめなのが、“ババヘラ”と呼ばれる氷菓。売り子の女性、ババ(お母さん)が、ヘラで盛り付けてくれることから、親しみを込めてそう呼ばれているシャーベット状のアイスです。シャリシャリとした食感と程よい甘さが特徴で、イチゴ風味とバナナ風味などの2色仕立て。イベント会場や道路端に立つカラフルなパラソルが目印なので、見かけたらぜひ味わってみてください。
- 各イベントの詳細は、お出かけ前にご確認ください。