日本一のブランド米とも評される魚沼産コシヒカリの産地として有名な新潟県魚沼市。ウィンタースポーツが楽しめる日本有数の豪雪地帯のイメージがありますが、雪が溶け出すグリーンシーズンは田んぼなどが広がり、キャンプ場も数多い緑豊かな土地です。近隣3県にまたがる人気スポット、尾瀬国立公園への新潟側からのルートの入り口にあたり、夏にはニッコウキスゲの絶景を目指す観光客がやって来ます。
魚沼を通るルートは、尾瀬までの道中に見られる景色も評判。冬には通行止めになる奥只見シルバーラインを抜けた先に広がる山並みや、遊覧船に乗って進む奥只見湖の美しさなどが、尾瀬への期待感を高めてくれます。そこで今回は、途中で通過するだけではもったいないほど魅力的な「奥只見湖」に加え、“日本一容易に行ける万年雪”が見られる「中荒沢」を合わせた、夏でも涼しい魚沼の山奥に広がる絶景スポット2か所をご紹介。
まるで北欧のような神秘的な美しさに感動必至
標高750mに位置し、貯水量6億トンを誇る日本屈指の人造湖「奥只見湖」。紅葉の名所100選にも選ばれるほど秋の紅葉が見事ですが、周囲の山々の緑が濃く、湖の青さが美しい夏も魅力的です。雪崩地形とも言われる雪深い気候がつくり上げた筋状地形が湖の周囲全域で見られ、ニホンカモシカやツキノワグマなどが生息する原生林と渓谷が織りなす大自然の神秘に感動すること請け合い。300人乗りの外輪船・ファンタジア号などで湖上を進む人気の遊覧船は、湖をぐるっと一周する40分間の周遊コース、尾瀬口へ向かうコース(予約制)などがあり、周遊コースでは荒沢岳など勇壮な山々が並ぶ北欧のフィヨルドのような絶景に加え、船でしか行けない十二山神社やユニークな形の羊岩なども観ることができます。8月31日(日)まで、操舵室に入っての操船体験などが楽しめる夏休みの特別企画「こども船長」も好評実施中。遊覧船は大人1300円(周遊コース)~。
奥只見湖
DATA
住所:新潟県魚沼市湯之谷芋川字大鳥
電話:025-795-2750(奥只見観光)
http://www.okutadami.co.jp/boat/
“幻の滝”も出現! 風がひんやり心地よい万年雪ハイキング
“日本一容易に行ける万年雪”スポットとして有名なのが、標高1968mの荒沢岳の中腹に位置する「中荒沢」です。荒沢岳の斜面に降った雪が滑り落ちてできる雪渓(せっけい)が夏でも残り、雪渓へは登山口から遊歩道を通って約40分で到着(銀山平キャンプ場で受付、説明を聞いて、林道中荒沢線終点が登山口)。毎年形状が異なる雪渓と急峻な岩肌が生み出す冷たい風が心地よく、涼やかな別世界を体感できます。例年雪が溶け出す8月中旬頃には“幻の滝”とも呼ばれる本城の滝も出現。垂直に流れ落ちる3段目が迫力満点の滝は、滝つぼになった1段目の岩場付近でマイナスイオンを間近に浴びられます。冬期は閉鎖となる遊歩道は、例年10月下旬まで通行可(遊歩道管理協力金・大人200円)。入場の受付は8:30~14:00(天候等によって変動・規制あり)、退場16:00となるほか、登山靴やトレッキングシューズの着用など、安全に楽しむための注意事項があるので、事前にご確認を。
中荒沢
DATA
住所:新潟県魚沼市銀山平
電話:025-792-7300(魚沼市観光協会)
https://www.iine-uonuma.jp/activity/natural_landscape/nakaarasawa_mannenyuki/
市内の小出地区では、8月25日(月)~27日(水)に「魚沼小出まつり」を開催。神輿渡御やストリートパフォーマンス、ステージイベントなどが行われるほか、26日(火)には約2000発の花火も打ち上げられる地区を挙げての大きなお祭りです。旅行のタイミングが合えば、絶景スポットだけでなく地元のお祭りも楽しんで、魚沼を存分に満喫してください。
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