富山県西部に位置する氷見(ひみ)市は、多くの漁港がある漁業の盛んな街。「氷見の持続可能な定置網漁業」は日本農業遺産にも認定され、市内には氷見の漁村文化を体験できる「氷見市漁業文化交流センター」などもあります。また、「世界で最も美しい湾クラブ」に加盟する富山湾、海越しの立山連峰、日本の棚田100選に選ばれた「長坂の棚田」などの絶景スポットに加え、郷土出身の漫画家・藤子不二雄Ⓐ氏ゆかりの「忍者ハットリくん列車」も有名です。
富山の7大河川が流れ込む富山湾の漁場環境や地形に加え、漁場と漁港の近さもあって鮮度のよい魚介が味わえる氷見市。12~2月に漁が最盛期を迎える「ひみ寒ぶり」は全国的にも有名で、市内のラーメン店では、魚介からダシを取ったスープが多いのも特徴です。
地元産煮干しを使った旨味豊かな黄金スープ
貪瞋痴
多くのメディアに登場する有名店が、ミシュランガイド掲載の「貪瞋痴(とんじんち)」。店主のこだわりが詰まったラーメンが味わえます。なかでも昼のみ提供の「氷見産煮干しラーメン」(800円、写真)は、氷見産のカタクチイワシから出た香りと旨味満載のスープに、歯ごたえのあるストレート細麺がよく絡む一杯。煮卵、岩海苔などの具材は別添えです。
DATA
住所:富山県氷見市朝日本町1-30
電話:0766-72-0104
「東京ラーメンショー」にも出店した地元産にこだわる店
氷見ラーメン 氷見本店
地元の老舗が手掛ける刺身醤油のほか、乾物や野菜など、できる限り地元産を使ったラーメンを作るのが「氷見ラーメン」です。一番人気の「獅子舞ラーメン」(840円、写真)は、濃厚で甘口の氷見産刺身醤油に、魚粉やマー油を合わせた香ばしくコクのある味わい。「富山麺遊会」として出店した「東京ラーメンショー2012」で売上日本一に輝いた「氷見白えびラーメン」(790円)もおすすめです。
DATA
住所:富山県氷見市丸の内12-7
電話:0766-72-1813
https://himiramen.jp/
氷見産イワシを使った日本一の「氷見イワシ香る ナポらー麺™」
麺屋 いく蔵
全国から209メニューが参加した「カゴメ『ナポリタンスタジアム2021』」に北陸代表として出場したのが「麺屋 いく蔵」。見事日本一に輝いた「ナポらー麺」(850円、写真)は、氷見産のイワシを贅沢に使った魚介系スープをベースに、氷見特産のハトムギを練り込んだ歯切れのよい麺、生ハム風自家製チャーシューなどを合わせた、女性に人気の創作麺です。温泉卵と粉チーズを加えた「全部乗せセット」(1000円)もおすすめ。
DATA
住所:富山県氷見市北大町25-5 ひみ番屋街東の番屋
電話:080-3744-7112
https://menya-ikuzo.com/
新鮮な魚介を使った海鮮食堂ならではのラーメン
魚市場食堂
氷見漁港の魚市場の2階にある「魚市場食堂」は、地元の魚問屋が経営する店。競り落とされたばかりの魚介を使った新鮮なお身や海鮮丼とともに、地元客の注目を集めるのが、「魚介一番だし 食堂ラーメン」(700円、写真)です。その名の通り、新鮮な魚介から取ったダシが効いた醤油ラーメンは、シンプルな見た目ながら魚介の旨味がたっぷり!
DATA
住所:富山県氷見市比美町435
電話:0766-72-2018
https://www.kitokitohimi.com/site/gourmet/uoichibashokudou.html
製麺所直営店の優しい一杯はボリュームも満点
多古爺
おいしいラーメンを絶景と共に味わえるのが、松田江浜海岸の海に面した見晴らしのいい場所にある「多古爺(たこや)」です。甘めの豚肉がどっさりのった「肉ラーメン」(並850円、写真)は、老若男女の誰もがほっこりする優しい味の和風スープに、中細の縮れ麺がマッチ。製麺所の直営店なので、並が通常の大盛りになる麺量の多さも特徴です。
DATA
住所:富山県氷見市窪3283-41
電話:0766-91-3880
恵まれた自然環境が、豊かな食文化を育んできた氷見市。その恩恵を受けた氷見のラーメンには、漁業の町ならではのおいしさが詰まっています。
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