日本100名城に選ばれる盛岡城など、歴史的な建造物が数多く並ぶ岩手県の県庁所在地、盛岡市。わんこそば、盛岡冷麺、盛岡じゃじゃ麺の盛岡三大麺に、福田パンなどの名物グルメも多く、趣ある街並みを堪能しつつ食べ歩きも楽しむことができます。市内で冬を越したハクチョウが北へと飛び立ち、春の香りが漂い始めた街は、桜の開花でいよいよ春本番!
市内には「石割桜」、「龍谷寺のモリオカシダレ」という国の天然記念物に指定された名物桜が2つ存在。一つの市で複数の桜が指定されることは珍しく、なんとも贅沢なお花見を楽しめます。そのほか、石垣と桜のコラボが楽しめる「盛岡城跡公園」、「高松の池」、「米内浄水場」など、まだあるおすすめの桜スポットも合わせて全5スポットをご紹介します。
たくましい生命力が感じられる盛岡の春の象徴
石割桜
1923年に国の天然記念物にも指定された、盛岡の春の顔ともいえる桜が「石割桜」です。盛岡地方裁判所の敷地内にある大きな花崗岩を割って成長したとされる根回り約4.3m、高さ約10mのエドヒガンザクラで、見ればパワーを得られそうな1本。樹齢360年以上と言われる老木ですが、今も毎年4月中旬~下旬ごろに色鮮やかな花を咲かせます。
DATA
住所:岩手県盛岡市内丸9-1(盛岡地方裁判所敷地内)
電話:019-604-3305(盛岡観光コンベンション協会)
https://www.odette.or.jp/?page_id=423
新種として発見された樹齢150年以上のシダレザクラ
龍谷寺のモリオカシダレ
石川啄木が少年時代によく訪れたという曹洞宗のお寺、龍谷寺に咲くシダレザクラは、「龍谷寺のモリオカシダレ」として広く知られています。1920年に発見されたエドヒガンオオシマザクラの雑種で、1936年には国の天然記念物にも指定。約6.1mの高さから降り注ぐように花を咲かせる樹齢150年以上の名木で、見ごろは例年4月中旬~下旬ごろです。
DATA
住所:岩手県盛岡市名須川町7-2
電話:019-604-3305(盛岡観光コンベンション協会)
https://www.odette.or.jp/?page_id=423
名城の石垣と満開の桜がつくり上げる絶景
盛岡城跡公園
日本の歴史公園100選に選出され、盛岡市民の憩いの場にもなっている「盛岡城跡公園」。石川啄木の歌碑や宮沢賢治の詩碑が立つ公園内には、ソメイヨシノを中心に約250本の桜があり、例年4月中旬~下旬ごろ、お城の石垣に映える桜を楽しめます。例年見ごろの時期には盛岡さくらまつりが開催され、桜のライトアップなども実施。
DATA
住所:岩手県盛岡市内丸1-37
電話:019-613-8391(盛岡市観光課)
https://www.city.morioka.iwate.jp/kurashi/midori/koen/1010491.html
池の周囲に咲く約800本の桜を愛でながら春散歩
高松の池
冬にはハクチョウが飛来する「高松の池」も人気のお花見スポットです。約1.4kmの遊歩道になった池の周囲にソメイヨシノなど約800本の桜が咲き、遠くに岩手山を望みながらのんびり春散歩を楽しめます。例年見ごろとなる4月中旬~下旬には、「盛岡城跡公園」と同様にさくらまつりやライトアップが行われるほか、スワンボートや遊覧船なども登場。
DATA
住所:岩手県盛岡市高松1-26-1
電話:019-681-7879(盛岡市高松公園管理事務所)
http://takamatu-kouen.com/index.html
見ごろの時期は一般開放される見事なシダレザクラ
米内浄水場
1934年に作られた盛岡市初の浄水場「米内浄水場」では、見事なシダレザクラを鑑賞可能。施設の敷地内には完成時に植えられたヤエベニシダレヒガンザクラが33本あり、盛岡市指定の景観重要樹木として保護されています。現在も浄水場として稼働中のため普段は立ち入り禁止ですが、例年4月下旬~5月上旬の桜の見ごろの時期には一般公開され、誰でも楽しむことができます。
DATA
住所:岩手県盛岡市上米内字中居49
電話:019-667-2280
https://www.morioka-water.jp/various/yonai_sakura.html
例年、市内の主な地域での桜の見ごろは4月中旬~下旬ですが、暖冬の今シーズンは開花が4月10日、満開が4月18日と予想されています(日本気象協会、3月21日発表時点)。お出かけ前に開花状況を確認して、盛岡でのお花見を満喫してください。
※開花時期は例年の目安です。ライトアップなど今年のイベントの有無は、お出かけ前にご確認ください。