もりおか歴史文化館では3月14日まで、企画展「『雑書』の世界 -家老が書き残した盛岡藩-」を開催中。
「雑書」とは、所属のはっきりしない種々雑多な書物のこと。もりおか歴史文化館には、盛岡藩の政治を取り仕切った家老によって記録された190冊におよぶ雑書が収蔵されている。江戸時代初期の寛永21年(1644)から幕末に近い天保11年(1840)までのおよそ200年間、盛岡藩の家老が交替で記録し続けた政務日誌と呼べるもので、「盛岡藩家老席雑書」「盛岡藩家老席日記」などとも呼ばれている。
この収蔵した雑書は、青森・岩手・秋田にまたがる盛岡藩の、江戸時代の動きを知ることができる貴重な資料だが、江戸時代に書かれた記録であるため解読が難しい文字・言葉で記されている。多くの人たちの協力により、くずし字を現在の文字に置き換える翻刻作業が進められ、昭和61(1986)年からは刊本として順次出版され、まもなく刊行される50巻をもって翻刻出版事業がついに完了する。この一大事業の完了を記念して、同館が誇る貴重な雑書を正面から扱って突き詰め、その資料的意義や魅力を見出す企画展。
DATA
開催期間:3月14日まで
開館時間:9時~18時(入場受付は17時30分まで)
観覧料 :一般300円/高校生200円/小・中学生100円
※団体割引あり
※ 盛岡市内在住の65歳以上、盛岡市在住・就学の小・中学生は無料
※障がい者やその介護者(1名につき1人まで)は無料
会場 :もりおか歴史文化館 2階企画展示室
主催 :もりおか歴史文化館活性化グループ