富山県の高岡市万葉歴史館では4月12日~6月12日の期間、春の特別企画展「牧野富太郎と万葉集」を開催する。
「日本の植物分類学の父」ともいわれる牧野富太郎氏(1862~1957)は、業績とその人柄によって、今なお多くの人を惹きつけているという。
俳優 神木隆之介と石川県出身の女優 浜辺美波による2023年度前期NHK朝の連続テレビ小説「らんまん」が、牧野と、牧野を献身的に支えた妻 寿衛子(すえこ)をモデルとして制作されることも、衰えない人気のほどを証明しているといえよう。
その牧野博士が「万葉集」にも造詣が深かったことはあまり知られていない。晩年の牧野博士は、万葉集に登場する植物の図鑑「万葉植物図譜」を準備していたが、生前に刊行されることはなかった。
今回の企画展では、練馬区立牧野記念庭園の全面的協力のもと、万葉植物図譜の複製原画を展示し、牧野博士と万葉集の関わりを紹介。また、牧野博士は植物の細密画にも大きな業績を残しており、その牧野博士を模範として学ぶ「越の花倶楽部」(富山市)の植物細密画も合わせて展示する。
また、今回の特別企画展の記念講演会「牧野富太郎と『万葉植物図譜』への情熱」を開催。牧野博士の生涯や業績などを調査し、昨年、牧野博士の長年の夢であった万葉植物図譜を出版(「牧野万葉植物図鑑」共著、北隆館)した田中順子氏が講師として登壇する。
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DATA
■春の特別企画展 牧野富太郎と万葉集
期間:4月12日~6月12日
場所:高岡市万葉歴史館(富山県高岡市伏木一宮1-11-11)
開館時間:9時〜18時(入館は閉館の45分前まで)
観覧料:一般300円/中学生以下無料/65歳以上240円/20人以上の団体240円
休館日:毎週火曜日