福井市橘曙覧記念文学館は2025年3月9日まで、企画展「笠原白翁と橘曙覧」を開催中。
笠原白翁(良策)は、足羽郡深見村(現福井市深見町)に生まれ、漢方医学を修めたのち蘭方医学も学び、当時、恐れられていた流行病である痘瘡(天然痘)の予防に尽力した医者。歌人の橘曙覧とは若い頃より交流があり、ともに国学や和歌を学んだ間柄で、白翁は曙覧の後援者として生活を支え、曙覧の家族が病気の時は、いつも診察して、治療を行ったことが伝えられている。
笠原白翁は『牛痘問答』を執筆するなどコロナ禍を経た現在でその活動は一層注目され、2025年1月24日には白翁が主人公の映画「雪の花ーともに在りてー」(原作:『雪の花』吉村昭著、新潮社)が公開される。
企画展では、新たに寄贈があった新収蔵品も公開。幕末の福井で活動した2人の理解を深めることができるという。
DATA
開催期間:2025年3月9日まで
休館日:月曜日(祝日の場合はその翌平日)、年末年始(12月28日~1月4日)
展示替え等による臨時休館日
※12月7日、2025年1月19日、2月15日には担当学芸員が展示内容の解説を実施
場所:第1展示室