
雪が重くのしかかった茅葺屋根。凍てつく青の世界に柔らかな灯り。一歩、踏み出す長靴が雪を噛むキュッという音が耳に届く。カメラを構える指先が冷たさを忘れて、今夜、私は物語の一部になる──。
雪景色の中でライトアップされた合掌造りの集落を見た瞬間、「まるで昔ばなしの中に来たみたい…!」なんて感じてしまいます。
今回ご紹介するのは、富山県南砺市、冬の五箇山菅沼合掌造り集落ライトアップイベント、「四季の五箇山 雪あかり」です。
幻想的なライトアップの様子を写真に撮るのも素敵ですが、ふんわりした光に包まれる集落で、まるで昔話の中に自分が入っていけるような没入感を味わえる最高の体験になりますよ!
まばたきを忘れそうなほど幻想的な世界文化遺産の夜景
世界遺産・五箇山「菅沼合掌造り集落」で 2026年2月7日・8日の二日間、「雪あかり」ライトアップイベントが開催されます。庄川河岸段丘の雪景色に佇む集落で、50基の照明を使い、合掌造り家屋のひとつひとつをふわりと照らし出す、幻想的なライトアップイベントです。天候が良ければ星空とともに楽しむことができるチャンスもあります。
富山県南西端の五箇山は、2〜3mの積雪がある豪雪地帯です。1995年には、庄川沿いの谷間に位置する菅沼合掌造り集落が、相倉や白川郷と共に世界文化遺産に登録されました。
「五箇山」の名は5つの谷間に由来し、室町時代の文献にも記されています。中でも菅沼がある旧上平村付近は、縄文時代から居住の歴史がある古い地域です。険しい山々に囲まれ、平野部とは隔離された地理的条件が、菅沼をはじめとする集落に、合掌造り家屋などの独自の生活文化を育んできました。現代もその歴史の息吹が大切に守り継がれています。
菅沼集落ならではのみどころ
菅沼は、同じく世界文化遺産の構成集落の一つである相倉(あいのくら)や、岐阜の白川郷に比べてコンパクトで「隠れ里」のような雰囲気を持っています。

ミニチュアを見てるみたい! おとぎ話やぎゅっと詰まった箱庭のような凝縮感
集落内にある合掌造り家屋はわずか9戸。それらが狭い平地に身を寄せ合うように建っているため、ライトアップされるとまるで箱庭やおとぎ話の世界のような、密度の濃い幻想的な光景が広がります。
とっておきの撮影スポット、あります!
集落が小規模なため、短時間でぐるりと一周できます。また、国道沿いの展望エリアからは、集落全体を見下ろす「ポストカードのような一枚」を誰でも簡単に撮影できるのが魅力です。
同時開催イベント!「五箇山民謡ステージ」
2月7日・8日の2日間は、集落内に特設ステージが用意され、集落内で伝統の民謡、雪に響く「五箇山民謡」が披露されます。
富山県五箇山は「こきりこ」や「麦屋節」の発祥地であり、30種類もの民謡が伝承される文化の宝庫です。1952年に国の無形文化財に選定されて以来、現在は4つの保存会がその正調を次世代へと継承しています。
これらの伝統芸能は、毎年9月の「麦屋まつり」や「こきりこ祭り」に加え、今回のライトアップイベントでも菅沼集落にて19:00から披露される予定です。雪深い山間に響く古の音色は、菅沼の合掌造り家屋が放つ幻想的な光と溶け合い、訪れる人々を歴史の深みへと誘う、五箇山ならではの貴重な体験となっています。
この冬、世界文化遺産の集落で幻想的な夜を楽しんでみては? 冬の旅行はぜひ富山県南砺市、菅沼へ!
DATA
五箇山菅沼合掌造り集落ライトアップ
開催日:2026年2月7日(土)・8日(日)
開催時間:ライトアップは日没(午後5時半ころ)~午後8時まで
会場:五箇山菅沼合掌造り集落
住 所:939-1973 富山県南砺市菅沼
駐車場料金普通車:1,000円(菅沼展望広場駐車場)
関連イベント:1月26日(月)に「文化財防火デー啓発ライトアップ」も実施































