
「桜と鯉のぼりと温泉が、一度に全部楽しめる場所がある」と聞いたときには、正直ちょっと半信半疑でした。でも場所を聞いてなるほどと納得。
例年4月下旬から5月上旬にかけてと、桜の開花が比較的遅い北海道札幌市の定山渓温泉では、逆に、全国のどこよりも早く、4月中旬から鯉のぼりが掲げられます。それが定山渓の春の風物詩「定山渓温泉渓流鯉のぼり」です。
4月から5月といえば、北海道はちょうど雪解けと桜の時期。「残雪と鯉のぼり」や「桜と鯉のぼり」という、この土地ならではの組み合わせを温泉街で見られるというわけです。春がゆっくり訪れる北海道だからこそ出会える風景。足湯に浸かりながら川の上を泳ぐ鯉のぼりを眺めるという、なんとも欲張りな時間が待っています!
今年で40年目を迎える定山渓、春の風物詩

北海道札幌市の定山渓温泉では、2026年4月10日から5月10日の期間、今年で40回目となる「渓流鯉のぼり」が開催されます。この行事では、北海道内の家庭から譲り受けた、使われなくなった鯉のぼりを再利用しています。4月の残雪期から5月の桜・新緑のシーズンにかけて、約400匹の鯉のぼりが温泉街を流れる豊平川の上空を彩ります。温泉街や空を舞う鯉のぼりは、定山渓に春を告げる象徴として親しまれています。
「渓流鯉のぼり」移り変わる見どころと楽しみ方
定山渓温泉の「渓流鯉のぼり」は寒い地域や温泉街ならではの楽しみ方があります。ここではその魅力の一部をご紹介。
・季節の移り変わり
開催期間が長いため、時期によって景色が変わっていくのが魅力です。
4月中旬:山々に残雪が残り、白色の北海道らしい春の風景が堪能できます。
5月上旬:雪解けも進み、運が良ければ桜と鯉のぼりの競演が見られます。
5月中旬:新緑が芽吹く「春紅葉(はるもみじ)」と鯉のぼりの景色。
春紅葉は、5月中旬の1週間程度に観られる美しい光景で、葉が光合成で葉緑素を蓄える前の、緑色がまだ薄く、木々が持つ本来の色素である黄色やピンク・オレンジなどの色が見える現象です。
・「空中散歩」月見橋からの眺め
温泉街の中心にかかる「月見橋」は一番のビュースポット! 川の両岸に渡されたワイヤーに並ぶ鯉のぼりを、ほぼ同じ高さから、あるいは見下ろすような形で見ることができます。
・温泉街ならではの鑑賞
定山渓温泉はその名のとおり、温泉の街です。鯉のぼりを眺めながら温泉街を散策することはもちろん、歩き疲れたら街にある足湯に浸かりながら、のんびりゆったり空を泳ぐ鯉たちの姿を楽しむことができます。
残雪、桜、新緑——定山渓の春は、一度だけでは追いきれません。だから何度でも足を運びたくなる。足湯に浸かりながら、川の上を泳ぐ400匹の鯉たちをただ眺める。そんなぜいたくな時間が、札幌の奥座敷で待っています。
北海道がゆっくり春を迎えるこの季節、札幌市・定山渓まで桜越しの鯉のぼりに会いに行ってみては?
DATA
定山渓温泉渓流鯉のぼり
開催日:2026年4月10日(金)~2026年5月10日(日)
開催場所:定山渓地域全体
(温泉街中心部、定山源泉公園、二見公園、太郎の湯、見返り坂、湯けむり坂、定山渓神社、かっぱ家族の願掛け手湯、ほか)
住所:札幌市南区定山渓温泉
料金 観覧無料
※温泉街など路上駐車は禁止。「タイムズ定山渓観光駐車場」(有料)をご利用ください(54台)
































