
つなぐ旅編集部が実際に東日本の市町村を訪れて、「ワクワクする」シーンを体験レポート。今回は青森県八戸市の旅の様子をお届けします!


八戸市観光は八戸市街地もいいですが、電車に乗って数駅の「蕪島」もおすすめ。青い海が一望できたり、半島に浮かぶ神社があったりと絶景が楽しめるんです。私も行ってきましたよ!
(歴史編はこちらから)
ウミネコの繁殖地にある神社はものすごい金運のご利益がある
八戸市街地から蕪島への最寄り駅「鮫駅」まではJR八戸線で約15分。朝9時頃でしたが車内は観光客と思われる方で立ち客が出るほどの満席具合。外国人の姿も多く見られました。




とはいえ鮫駅で降りたのは私を含めて十数人。駅前からは鮫駅と2つ先の種差海岸駅をつなぐ種差海岸遊覧バス「うみねこ号」が出ているのでそれに乗って神社へと向かいます。が、ちょうどバスが出発するところだったのと、遠足なのか小学校低学年くらいの子たちが大勢乗り込むところだったので、バスを見送って歩くことにしました。


蕪嶋神社は1296年、海中から浮かび上がってきた弁財天の尊像御鏡を「蕪嶋大明神本地辨財天」として祀ったことが始まりといわれています。
権禰宜の古舘久宣さんは「弁財天は商売繁盛、漁業安全の守り神でもあります。地元の方々はもちろん、九州など遠方の方もお参りにいらっしゃいますよ」と話してくれました。リーマンショックの時はビジネスマンの参拝が多かったり、中には宝くじで3億円が当たった人もいるとか!

蕪嶋神社のもう一つの特徴はウミネコの繁殖地であること。神社には狛犬やキツネ、牛、ヘビなどの像がありますが、リアルな生き物との距離が近いところはめずらしいような。
「蕪島は1922年に国の天然記念物『蕪島ウミネコ繁殖地』として指定されました。毎年2月頃からウミネコが集まり始め、4月から産卵、孵化、子育て、繁殖をして7月末には全てのウミネコがいなくなるんです」と古舘さん。写真を見せていただくと本当にウミネコがいっぱい!


ちなみにここの地名は『蕪島』ですが、こちらは『蕪嶋』神社。なぜ『しま』の表記が違うのか古舘さんに尋ねると「ウミネコは山のような断崖で繁殖することから『蕪嶋』表記になったようですよ」と教えてくれました。内地側は山のように見えますが、本殿の周りをぐるりと一周すると、確かに海側はけっこうな崖のように見えます。


最後に御朱印とお守りをいただくことにしました。ウミネコが描かれた書置きの御朱印は朝焼けのような色もとてもきれい。また株価と人望の「かぶ」が上がる「かぶあがりひょうたん御守」をいただきました。年末ジャンボ、当たりますように!


DATA
蕪嶋神社
住所:青森県八戸市大字鮫町字鮫56-2
HP:http://kabushima.com/jinjya/index.html
アクセス:JR八戸線鮫駅から徒歩15分またはJR八戸線鮫駅から種差海岸遊覧バスうみねこ号「蕪島海浜公園」下車
蕪島観光の始まりと終わりは「かぶーにゃ」で!
蕪嶋神社の向かいにある「かぶーにゃ」という物産販売施設に立ち寄り。今年5月にリニューアルオープンした施設で、おみやげや地元食材を使った飲食メニューを提供しています。

店内にはとにかく豊富なおみやげが並びます。お菓子から缶詰にレトルト、ドリンク、グッズなど、どれも蕪島らしいものを中心に、青森県内で作られたものばかり。私は名前に惹かれて「カブ嶋カブ男」を購入しました。レーズンサンドのようなスイーツで、サクサクしたサブレのようなクッキーにラムレーズンと青森らしくリンゴがサンドされていて、私これ好き!




フード・観光マネージャーの小泉由枝さんによると、かぶーにゃは蕪島観光のスタート地点でありゴール地点でもあるのだとか。店内の一角にはうみねこ号のバス時刻表や観光パンフレットがあり、それをもとに観光の計画を立てたり、八戸市から福島県相馬市までの太平洋沿岸をつなぐウォーキング&サイクリングロード「みちのく潮風トレイル」のための携帯食を購入することができますし、帰りはおみやげを購入することができます。
私も何気なく「このあと葦毛崎展望台に行く予定なんです」と小泉さんに伝えると、「そうなんですね! いい時間のバスがあるかな」と、一緒にバス時刻表を調べてくれました。「展望台に行くならここもおすすめですよ」と近くの観光スポットも教えてくれるので、蕪島に来たらまずはかぶーにゃに立ち寄るべき。とても頼りになります。


バスの時間までまだ少しあったので、気になっていたジェラートをいただくことにしました。全部で7種類あり、どれも岩手県洋野町のおおのミルク工房のアイスを使ったオリジナルなんだそう。私は「みしまサイダーシトロン」と「八仙酒粕」のダブルをオーダー。八戸市の地酒「八仙」の酒粕を使ったジェラートはミルクのコクも相まって濃厚な風味。酒粕がふわりと香るのもたまりません。「みしまサイダーシトロン」のさわやかな味とのコントラストも抜群でした!


DATA
かぶーにゃ
住所:青森県八戸市鮫町鮫86−1
定休日:水曜(4月~10月は定休日なし)
HP:https://www.instagram.com/kabu_nya.official/?igsh=OHl0MWl4MWlxc3ps#
アクセス:JR八戸線鮫駅から徒歩15分またはJR八戸線鮫駅から種差海岸遊覧バスうみねこ号「蕪島海浜公園」下車
要塞のような展望台から太平洋を一望
今度はうみねこ号に乗って葦毛崎展望台へと向かいました。ここは太平洋戦争末期、旧日本軍が軍事施設として使用していたのだとか。今はその痕跡はありませんが、展望台の外観はちょっとユニーク。ヨーロッパのお城の塔みたいな形で、どことなく要塞感があります。ちょっと高台に作られていて海が180度見えるので、怪しい光などを確認しやすかったのかもしれません。

眺めは言わずもがなの絶景! 眼前に険しめの岩と穏やかな青い海が広がり、いつまでも見ていられます。
葦毛崎展望台は種差海岸(たねさしかいがん)遊歩道の起点でもあり、季節によってはハマナスなどが一面に咲くのだそう。花々を観賞しながらの散策、気持ちよさそうです。


なお、展望台の手前にある「ホロンバイル」というお店で味わえるソフトクリームもおすすめ。青森三大ソフトクリームの一つなのだそうで、濃厚でクリーミーでふわりとした軽さもあっておいしかったです。

DATA
葦毛崎展望台
住所:青森県八戸市鮫町字日蔭沢
HP:https://visithachinohe.com/spot/ashigezaki-tenbodai/
アクセス:JR八戸線鮫駅から種差海岸遊覧バスうみねこ号「葦毛崎展望台前」下車
北東北のリゾートと言っても過言ではない!
私が訪れた日はとても天気が良く、気持ち良く過ごすことができました。雄大な自然が広がり、まるでリゾートのようにのんびりした空気感の蕪島。移動中もずっと海が見えるのもなんだか癒やされた気持ちになってとてもよかったです。本当は自撮り棒を使ってもっと写真を撮りたかったのですが、残念ながら電池切れ…。みなさんは替えの電池やモバイルバッテリーを忘れずに! 八戸市は市街地と海がそんなに遠くないので、ぜひ1日は蕪島エリアで過ごしてみて!
(歴史編はこちらから)
































